時代を超えてよみがえる巨匠たちのレコード演奏会
(第85回プログラム)


主 催 SP・LPクラシックレコード音楽研究会 代表丹野井松吉
日 時 令和2年1月11日(土)
午後1時から午後6時半ごろまで
会 場 音pub Westminster house(電話 090-3345-2124)
東京都台東区蔵前三丁目17番4号 蔵前妙見屋ビル4階
地下鉄大江戸線蔵前駅下車2分、寿三丁目交差点1階花屋
会 費 1,000円


曲目と演奏

〜ベートーヴェン〜
(1770-1827)
〜ルドルフ・ゼルキン〜
(1903-1991)
〜ブタペスト四重奏団〜
(1932-1967)

  1. ピアノ協奏曲第3番ハ短調OP37
    バーンスタイン、ニューヨーク(1964)
  2. ピアノ協奏曲第4番ト長調OP58
    オーマンディ、フィラデルフィア(1962)
  3. ピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」OP57
    (1962)
  4. ピアノソナタ第26番変ホ長調OP81a(告別)
    (1977)
  5. ピアノソナタ第28番イ長調OP101(1960)
  6. ピアノソナタ第29番変ロ長調OP106
    「ハンマークラビア」(1969)
  7. 弦楽四重奏曲第12番変ホ長調OP127
  8. 弦楽四重奏曲第13番変ロ長調OP130
  9. 大フーガ変ロ長調OP133(1961)



丹野井松吉のコメント
 ゼルキンは健康で長生きをし、多くの巨匠たちと競演をした。その演奏活動は、大きく四つの時代に分けられるようだ。第1期は、1945年頃までの岳父ブッシュとの共演の時代で、ブッシュの薫陶を受け、ドイツロマン派の伝統を受け継ぐ若くみずみずしいほどの演奏である。第2期は、1950年前後で、激しい激情のほとばしる強烈な実演の時代、第3期は、1960年代から1970年代前半の時代、いよいよ骨太の思索をする音の哲人の円熟期の時代、第4期は1970年代後半から1980年代の老境の時代である。第3期は、戦後、マールボロのカザルス音楽祭での演奏を経て、アメリカでの活動だが、最も力強く充実した録音が残されている。ゼルキンはピアニストとして、類まれな才能とテクニックを持ちながら、演奏は大衆におもねることなく、誠実に作曲家と向き合い、質実剛健、常に努力の歩みを感じさせる。レパートリーは、ベートーヴェン、ブラームス、モーツアルトにシューベルトと決して広くはないが、特に、ベートーヴェンは、骨太で作曲家の思想を正面から掘り下げていくような熱演である。バックハウスとはまた違う偉大なベートーヴェンを我々の前に提示してくれるのである。
 ブタペスト四重奏団の歴史は、1917年までさかのぼるが、戦後は、シュナイダー兄弟、ロイスマン、クロイトによって編成され、構成員はハンガリーやブタペストとは関係がないロシア系の音楽家となったが、演奏は、ゼルキンの方行性と同じく、虚飾を廃し、曲に正面から向き合い、作曲家の意図を一歩一歩掘り下げていく堅実さがある。

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