時代を超えてよみがえる巨匠たちのレコード演奏会
(第138回プログラム)


主 催 SP・LPクラシックレコード音楽研究会 代表丹野井松吉
日 時 令和3年10月16日(土)
午後1時から午後6時ごろまで
会 場 東京都千代田区神田神保町2-12-4
エスぺランサ神田神保町III 5階
音pub Westminster house【地図
(地下鉄「神保町駅」4番出口より1分、三菱UFJ銀行ウラの路地)
電 話 03-5825-4682
会 費 音PUB営業チャージ1,000円+飲み物代


演奏家と曲名(括弧内は演奏年)

モーツアルト(1756-1791)

  1. 歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」抜粋  
    スエーズ、へレッツグルーバー、ナッシュほか、フリッツ・ブッシュ、グラインドボーン音楽祭(1935)
  2. 弦楽四重奏曲第15番ニ短調K421
  3. 同16番変ホ長調K428
    スメタナ四重奏団(1950年代)
  4. ピアノ協奏曲第23番イ長調K438   
    ハスキル、ザッヒャー、ウイーン(1954)
  5. ピアノ協奏曲第27番変ロ長調K595   
    ハスキル、フリッチャイ、バイエルン(1960)
  6. 交響曲第41番ハ長調K551(ジュピター)   
    ベーム、ウイーン(1952)

丹野井松吉のコメント
 1935年フリッツ・ブッシュの「コシ・ファン・トゥッテ」は、英国グラインドボーン音楽祭創生時期の記念碑的名演である。
 序曲からして、王朝風な官能性、放逸性がむせ返り、たわいなく軽薄で馬鹿馬鹿しいようだが、人間の本性をスリリングに描いていく深刻ささえあわせもつ。物語は、お互いに姉妹と婚約をしている士官の青年二人が、互いの許婚者の貞節を自慢するあまり、試してみることになる。青年たちは、変装し、互いに親友の婚約者を手練手管を使って口説きにかかる。女性たちは、当初は貞操堅固でいやいやをするが、そのうち心を許し始める。女性たちと新しい愛人たちの仲は、やがて結婚式にまで盛り上がるが、土壇場で愛人たちは変装を解き、元の婚約者として登場。全てが明らかにされ、女たちは驚きの中で不義をわび、男は嘘を恥じ、もう相手を信じ試すことはしないと約束する。4人の無邪気な笑いと抱擁で終わるのが、ダ・ポンテの脚本だ。しかし、モーツアルトの音楽は、一見ロココ風な典雅な肌触りも、聞き込むうちにおどろおどろしいうねりをもっている。下手をすれば、暴力人情沙汰にもなりかねない酷薄でスリリングなストーリー、地獄の底から、俗人たちの浮世の空騒ぎから毀誉褒貶を喝破し、天使の戯れをかいまみる、モーツアルトならではの人間性の深奥に到達した超一級の音楽劇である。
 1950年代、初期の頃のスメタナ四重奏団の突き詰めた純粋な感性、青春の憂鬱と孤独がきわだつ。ハスキルは、角ばった20番や24番の協奏曲よりも、叙情的な23番や27番で奥深いナイーブさを発揮する。壮年期のベームとウイーンフィルのジュピター交響曲、終楽章はベートーヴェンの第9のコーダに似ている。
 「コシ」で熱狂した頭を冷やすには、こうしたモーツアルトも必要であろう。


音pub Westminster house
神田神保町の新店舗地図

東京都千代田区神田神保町2-12-4

エスぺランサ神田神保町III 5階(旧オクムラビル跡)
地下鉄「神保町駅」4番出口より1分、三菱UFJ銀行ウラの路地

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