時代を超えてよみがえる巨匠たちのレコード演奏会
(第129回プログラム)


主 催 SP・LPクラシックレコード音楽研究会 代表丹野井松吉
日 時 令和3年7月31日(土)
午後1時から午後7時ごろまで
会 場 東京都千代田区神田神保町2-12-4
エスぺランサ神田神保町III 5階
音pub Westminster house【地図
(地下鉄「神保町駅」4番出口より1分、三菱UFJ銀行ウラの路地)
電 話 03-5825-4682
会 費 音PUB営業チャージ1,000円+飲み物代


演奏家と曲名(括弧内は演奏年)

ブッシュ四重奏団
アドルフ・ブッシュ
(1891-1952)
ルドルフ・ゼルキン
(1903-1991)

ベートーヴェン(1770-1827)

  1. 弦楽四重奏曲NO12 変ホ長調 OP127
    ブッシュ四重奏団、1936、10、16-17
  2. 弦楽四重奏曲NO15 イ短調 OP132
    ブッシュ四重奏団、1937,10,7
  3. 弦楽四重奏曲NO13 変ロ長調 OP130
    ブッシュ四重奏団、1951,2,10、
    ルートヴィヒブルグ、ライブ
    放送録音テープCD
  4. ディアべッリの主題による
    33の変奏曲ハ長調P120
    ゼルキン、1957
  5. バガテルOP119
    ゼルキン、1966
  6. 弦楽四重奏曲NO14 嬰ハ短調 OP131
    ブッシュ四重奏団、1936,3,2
  7. 弦楽四重奏曲大フーガ 変ロ長調 OP133
    ブッシュ合奏団、1941
  8. 弦楽四重奏曲NO16 ヘ長調 OP135
    ブッシュ四重奏団、1933,11,13

丹野井松吉のコメント
 ベートーヴェン(1780-1837)の後期弦楽四重奏曲については、1835年から36年、作曲家55、56歳のときに完成している。作品番号順ではなく、完成順に聞き進んでいくと、これらはいわば巨大な叙事詩もしくは情念と思索の壮大なドラマとして聴き手に迫ってくるようだ。
 12番、OP127では、後期の超人的な旋律により、闘争の火蓋が切られ、古代ギリシャの英雄と神との闘いと苦悩のテーマが展開する。一方、15番OP132では、むしろ作曲家の現実に根を下ろした生活と「病いえたものの、神に対する聖なる感謝の歌」と自然への回帰がある。しかし、13番、OP130になると、日常性の中に何気なく怪奇な神が顔を見せ始め、14番、OP131は、虫けらのようなうめき声、鳴き声に始まって、次第に人格が形成され、あっという間に人間が、人を超越をして神に成る。そして、大フーガは、天上における精霊の羽ばたきと歓喜の舞踏である。16番、OP135は、この一大叙事詩の完結編であり、第1楽章は、運命神との語り合い、第3楽章の悲歌を挟んで、第4楽章では、作曲家は、神と和解をし、人間の分限を知り、小市民として日常性の中に立ち戻るのである。
 ブッシュ(1891-1952)の演奏は、今回は、OP130は、SP時代のスタジオ録音ではなく、1951年のライブ録音により、即興性と気迫が圧倒的である。OP127,OP132,OP131、OP135は、いずれもSPの金属原盤から復刻されたと思われる良好な音質のレコードを採用した。大フーガが弦楽合奏であることが惜しまれるが、作曲家の意図する核心は、明確に伝わってくる。いずれも、ブッシュ四重奏団の、ドイツの哲学的深遠さに満ちた歴史的名演である。
 今回は、これら後期弦楽四重奏曲の中間で、ゼルキンによるディアべッリの主題による33の変奏曲とバガテルを聴く。これらの曲もベートーヴェンが最晩年に到達したインド哲学の世界ともいうべき壮大な異次元の音楽を聞かせてくれる。もちろん、ブッシュを岳父とするゼルキンの演奏は、ベートーヴェンの思索の神髄を現わす音の哲人である。

音pub Westminster house
神田神保町の新店舗地図

東京都千代田区神田神保町2-12-4

エスぺランサ神田神保町III 5階(旧オクムラビル跡)
地下鉄「神保町駅」4番出口より1分、三菱UFJ銀行ウラの路地

もどる

ページトップ